親が高齢になり、一緒に暮らすことを選ぶ家庭が増えています。
介護やサポートの安心感がある反面、生活スタイルの変化による家計の見直しが必要になるのも事実です。
共に暮らすということは、食費・光熱費・医療費・住環境の整備など、さまざまな支出が変化してくるということ。
今回は、高齢の親と同居を始めた際に見直すべき支出項目と、その節約ポイントをわかりやすくまとめました。
1. 食費:家族構成が変われば食費も変わる
大人が1人増えることで、食費も自然に増加します。
特に親世代は健康に配慮した食事が必要になるため、食品の質や種類にも変化が出ます。
見直しポイント:
- 週ごとの献立を立てて買い物回数と無駄を減らす
- まとめ買い&冷凍保存でコストと時間を削減
- 高齢者向けのやわらか食・減塩食を自炊で工夫
“量より質”を意識することで、無駄なく健康的な食生活を維持できます。
2. 光熱費:在宅時間が増える分、上昇しやすい
親が日中も自宅にいる場合、エアコン・照明・給湯の使用時間が長くなり、光熱費が上がりやすくなります。
見直しポイント:
- 断熱カーテン・こたつ・サーキュレーターで冷暖房効率UP
- LED照明や省エネ家電に切り替え
- 電力会社やガス会社の見直し(乗り換え割など)
小さな工夫の積み重ねで、月1,000〜3,000円の節約も可能です。
3. 医療・介護関連費用:定期的にかかる支出を意識
高齢の親と暮らす場合、医療費や介護用品の支出が増える傾向にあります。
見直しポイント:
- ジェネリック医薬品の活用
- 介護保険サービスの利用(要介護認定を受けてから)
- おむつ・介護食・補助器具は定期便や市区町村の補助制度を活用
必要経費と割り切るのではなく、制度や助成金を積極的に使う意識が大切です。
4. 通信・レジャー費:高齢者向けに適正化を
親のスマホやネット契約も見直し対象になります。
見直しポイント:
- 通話重視なら格安SIM+かけ放題プラン
- 動画やアプリ利用が少なければ低容量プランでOK
- 高齢者向け施設・講座などの無料・割引サービスも利用
必要以上のサービスを契約していないか、一緒に見直す機会をつくりましょう。
5. 住宅関連費:バリアフリー化の予算計画
高齢の親と同居する場合、段差の解消や手すりの設置など住環境の整備も必要になるかもしれません。
見直しポイント:
- 介護保険の「住宅改修制度」を活用(最大20万円まで補助)
- 福祉用具のレンタル制度も検討
- DIYできる部分は自分たちで対応してコスト削減
突然の工事ではなく、事前に費用と優先順位を整理しておくと安心です。
まとめ
高齢の親との同居は、経済的にも生活面でも変化の大きなライフイベント。
でも、見直しポイントを押さえておけば、無理なく快適な暮らしが実現可能です。
「どこにいくらかかっているか」を一度整理して、削れるところは削る、補助制度は活用する。
そのうえで、家族全員が安心して過ごせる生活設計をつくっていきましょう。